「うん、うん。ごめん。ちょっと、自分の時のコト思い出しちゃって…」


「もぉ!びっくりするじゃない!」





「受験生は、不安定だから…」と笑いながら肩をポンポンしてくれる杏子ちゃん。




「ありがとう」って顔を上げた時、杏子ちゃんの肩越しに、トラックからロッカールームへ戻ろうとしている鳴瀬君と目が合った。




「あっ…」