「戸田、ずいぶん楽しそうだな。よし、この問題解いてみろ」 突然指されて、どうしようかオロオロしていると、鳴瀬君の教科書が目に入る。 答えが書いてあった! ……うん、貸してくれたのは、この答え込みの教科書だもん、いいよね。 勝手な解釈であっさりと答えを出した。 「はい、X=-√4です」 「ほい、正解。なんだ戸田、ボーッとしてたんじゃなかったのか」