恋が生まれる瞬間

「なんか、こっちが緊張する」

「うん。手に変な汗出てきた」

「……」



スターターがピストルを頭上に挙げている。
「用意!」



パァ―ンッ!




スタートダッシュは成功したみたいだった。徐々に加速を緩めることなく走る。


少し向かい風のせいか、鳴瀬君の髪が後ろに流れる。



「鳴瀬―!」

「頑張れ―!」




真由ちゃんと杏子ちゃんが隣で大声を出して応援している。