恋が生まれる瞬間

「ううん、違うよ。話せないことなんかじゃなくて、またちょっとボーッとしちゃって。ハハハ…ごめんね


あのね、ウチのお父さんK町の役場で働いてるの。お母さんは保健センターで保健師やってる。

お姉ちゃんは隣の市の高校を出て、今は隣県の看護学校の寮に入ってる」



「お前、姉ちゃんいたんだ」



「うん。それで、私の中学校もほとんど町の高校か、隣の市の高校に進んでて、それが当たり前というか…


時々、頭のいい子なんかは隣県まで受験したりするんだけど。

だけど、その当たり前が、中3の時「嫌だな」って思っちゃったの。




なんか、ひとつ位『当たり前』じゃないことやってみたくなって」