恋が生まれる瞬間

2度目の鳴瀬君の自転車は、ゆっくりと漕いでくれているから、全然怖くない。



むしろ、風が気持ちいい。



正面から吹いてくる風を鳴瀬君が壁になってくれるから、私の頬にあたる風は程良いそよ風程度だ。


あまりに気持ち良くって、思わず、ふぁーと欠伸が出てしまった。



「寝るなよ。落ちるぞ」


鳴瀬君にも聞こえてしまったらしい。




「ヘヘヘ、つい…」


この前乗せてもらった時とは大違いに、のんびり走って行く。