恋が生まれる瞬間

「さて、行くか」

「お願いします」

「そう、怒るなって」

「怒ってません!」



怒ってないといいながら、口調が強くなってしまった。




送ってもらうのは私なのに。



鳴瀬君は、そんなのお構いなしに、「ちゃんと乗ってろよ」と言って、ペダルを漕ぎ始めた。





2校門を出るところで、真由ちゃんと南ちゃんを追い越す。




「里香、気をつけてねぇ。また明日」

「うん、2人とも楽しんできてねぇ」



バイバイと手を振る私に「里香もね」と南ちゃんは言った。