「なんかさ、野中こっちに来ない…?」

「えっ…?」



体育館の隅から、空を見上げる野中くんと目が合う。

1.2.3…



ダッと走りだした彼。



え、こっち来ないのよね…?





ガチャンッ!!!




考えてるうちに、屋上のドアが開く音がした。




「…あのさ。」



後ろから聞こえる声。

それは確かに野中くんの声だった。