桜の木がだんだんピンクから緑に変わっていく5月。

ぽかぽか晴れた空を、あたしは写真を撮った。




「あったかーいっ!」




真希は手を広げて、空を見つめてる。




野中くんも見てるかな?

空って、1秒1秒ちがくてもう2度とその空に戻ることはない。





なんだか、切ないもの。





キーンコーンカーンコーン♪
昼休みが終わるチャイム。




「あ、野中。」

「え、どこ???」




真希が指さす方を見ると、その時には野中君と男子が楽しそうに話していた。