「空手を止めたお前が現役の俺に勝てる訳がないだろ!」

そう言って宴先輩は右手で紅葉の顔面を狙った。

「そんなの関係ないよ。」

だが、紅葉はその手を払い、逆に蹴りを先輩の腹部めがけて出した。

それをまた先輩が払い…


しばらくその繰り返しだった。
それが崩れたのは約5分後…

紅葉の蹴りをかわし損ねた先輩の顎にまるで手でやるアッパーのように紅葉の足が綺麗に入った。

「さすが、紅葉。」

多分あの一発は相当な威力ですね…それを考えると、倒れてる先輩はもう起き上がれませんか…


「宴は無理そうだね、またこっちの負けだ。」

「風紀委員側が負けを認めたため、この試合紅薔薇紅葉の勝ち。
よって、生徒会側の勝利です」

「フフッ♪勝ったよ、天苑ちゃん!」

「えぇ、お疲れさまです。」

これでやっと2勝1敗。
一歩リードですか。
まぁ次は漣斗の試合ですし、心配はしてないんですけど…

もしかしたら漣斗は…