絶対的な権力をもつ生徒会長




「あれ?会長サン。どうしたのこんなところで。」

体育館前の渡り廊下でちょっとした知り合いに会った。
私のあまり好きではない人…
生徒会と敵対関係にある、通称、『学園執行部』…いわゆる風紀委員。
委員長の3年1組鈴城紀匠(スズキ.キショウ)先輩。


「あなたこそ、どうされたんですか??」

「おれ?見回り。学園の風紀を乱す奴がいないか探してるんだよ。
会長サンは?」

…嫌いなんですよね。
仕事が被ると知るとすぐ喧嘩を売ってくる…
私とはつくづく合わない人ですからね。


「私も巡回兼、探し物ですよ。」

「ふーん…それは気に入らねぇな。」

「そうですか。だから??」


気に入らないのはこっちですよ。
喧嘩なら買いますが…。負ける気もないですし。


「なに?喧嘩売ってんの?」

「いえ、別に。」

売ってるのはそっちですよね?
まぁそんなこと言うほど馬鹿でもないですし。


「一回蹴りつけたかったんだよね〜会長サンと。
俺と一対一の喧嘩しない?
学校公認なら退学もないでしょ。
それに、生徒会長と学園執行部委員長が喧嘩なんてめったにないよ?」