「まぁ明日。楽しみにしていてください。
私は失礼します。」
私はそう言って仁科先輩に背を向けた。
その瞬間…
「なめんじゃねぇよ!!」
「黙れ…と言ったはずですが。」
ガンッ!!
背後から襲ってきた男に後ろ回し蹴りを一発。
だからそう簡単に隙を見せてはいけないんですよ…
「グハッ…」
「もしかしたらどこか折れてるかも知れないので、一応病院に行くことをオススメします。」
これで何人目だろうか…
病院に行けと行ったのは。
軽くやったつもりだったんですけど。
それだけ言って、私はポケットに入っていた携帯を取り出す。
もちろんあの人に電話するために…
プルルルルプルルルル
プチ
「もしもし。」
『もしもし、天苑ちゃんだね。どうしたの?』
「いえ、ちょっと鋼さんに用があったので。」


