絶対的な権力をもつ生徒会長



午後の授業は思いの外早く終わった。
HRも終え、すぐに第4体育館に向かう。

するとそこには仁科先輩と取り巻き5人くらいが立っていた。

「遅くなり申し訳ありません。」

「いいのよ。私たちも今きたところだし。」

まぁそれは当たり前ですね。
HR終わりのチャイムがなるまで外にはでれないようになっているのですから。

「さて、本題に入りましょう。
次の用事もあるので急いでほしいのですが…」

「…まぁいいわ。
用は簡単。狐衣君に近づかないでほしいのよ。」

……何度目でしょうか。

この台詞を聞いたのは。

「それは、私に言うことではないですよ。珀炉に言うべきです。」

「あなたから近づかないことだってできるのよ!」

「私は正直、珀炉のことをどうと思ったことはないですが、それは無理ですね。」

「なんでよ!?」

しつこいですね。
女子をてにかける主義はないんですが…
こればかりは。



ダンッ……!!!!!