旦那は、一向に捕まったままだった。

私は毎日毎日、帰ってくるのを待ちながら、

犯人の足跡を探して回った。



そんなある日、一本の電話がかかってきた―


プルルルルル―


「もしもし?

 山田ですが…。」


「あの…っ。

 1年2組の塚本です。」
 

凄く焦っている声―

塚本君…?

確かイジメの疑惑をかけられてた子…


塚…本…


つ・か・も・と…



・・・・・



あっ!


光男から聞いた事がある

唯一のクラスのこの名前だ!

私は、どこかに引っかかっていた

『塚本』と言う名前を思い出した。


「こんにちわ…。

 どうか…したの…?」
 



「実は―」