アイリス~不良学園のボス~

「悪かった」




先輩は私に回していた腕を放して、また謝ってきた。



先輩は全く悪くないのに。




「私の方こそごめんなさい」




だから私も先輩に謝った。




「ほんと、心配かけさせんな。お前はいつも危なっかしいんだよ」




先輩にこんなことを言われているのにちっとも恐くない。



それどころか先輩の声が優しい気さえする。