アイリス~不良学園のボス~

それから数日後、バイトが終わり成泰に家まで送ってもらっている時だった。




「なぁ、菖蒲」


「なに?」


「…わかれよ」


「えっ?」





成泰の声が小さすぎてききとれなかった。





「ごめん。別れてくれ」




今度ははっきりと私の耳に届いた。



でも理解できない。




「じゃあな」





気がつけば家の前まで来ていて、成泰は背中を向けた。