「かな!おはよ!」

「あっおはぁ〜」

「今日カラオケ行かない?」

「いいねぇ!行こ行こ!」

「おっしゃ、決まりねっ!」


はるかはよく私をカラオケに
誘ってくれるクラスメイトで、
ロングの黒髪がよく似合う。


いつも笑顔でその笑顔を見ると
なんだかほのぼのする。

はるかの周りだけ
時間がゆっくり
動いているみたい。


はるかにだけは私の
家庭環境を全て話してある。

はるかがどう思っているのかは
分からないけど、私にとって
はるかは、一番信頼できる友達。


私の家庭環境を知っても偏見なしに
仲良くしてくれるはるかは、
本当に優しい人なんだと思う。



「ねぇ!かな!?」

「えっなに?」

「また、ぼーっとして…。」

「あっごめんごめん。」

「もおー、ひろとも行きたいって!」

「ん?何処に?」

「カラオケ!かな大丈夫?」

「うっうん、大丈夫。みんなで行こ!」

「ひろとがもう一人、
男子誘うみたいだから。」

「わかったー。」



勢いで返事しちゃったけど
はるかと二人の方が
正直、楽なんだよなぁ。

…まぁいいや。


たまには大勢で騒ぐのもいいかもしれない。


家にも帰りたくないし、
今日は遅くまで遊ぼう。



自分の中でそんな葛藤をしていたら
長い授業があっという間に終わった。