グスッ…


たくやが手紙を読んでから15分。

たくやは大きな涙を
たくさん溢して泣いていた。


嬉し泣きと、何故か切なさと
愛しさが込み上げてきて
涙が止まらないって
嗚咽混じりに話してくれた。



たくやが泣いたのなんて初めて見た。


いっつも優しく笑うたくや。


温厚な人だからあまり
怒ったりもしないし、
人前で泣いたりもしない。


たくやが言うには
私と付き合ってから
感情の起伏が
激しくなったらしいけど、
私にしたら穏やかすぎるくらいだ。



「かな…。」

「ん?」

「愛してる。」

「私も愛してる…よ?」

「俺のかなになって。
俺だけのかなになって…。」

「もう、なってるよ?」



そう言って見つめた
たくやはちょっと
困ったように笑っていた。



「…かなと、繋がりてぇ。」

「ふぇ?」

「ばかでも理解できるよな?」

「うっうん…!」

「いい…?」



まさかこんな展開に
なると思わなかった。


もちろんダメなはずないし、
たくやとなら
繋がりたいって私も思う。


ただ、恥ずかしくて
いいよなんて言えない。



チュッ


いいよの代わりの軽いキス。


たくやもわかったみたいで、
私をゆっくりベッドに押し倒した。