「はっ早くケーキ食べようぜ!」


照れてるのを誤魔化す為か、
急に私から離れる
たくやの顔は真っ赤だった。


「可愛い…。」

「ん?何か言ったか?」

「べっつにー!あ、ケーキの前に!」

「何?」

「はいっ、誕生日おめでと!
かなちゃんからのプレゼントです!」

「ケーキだけじゃねぇの!?」

「こっちがメインのプレゼントですから。」

「ったく…。どんどん好きになる。」

「へぇ?」

「こんな嬉しいことされたら
どんどん好きになるって言ってんの!」

「せっかくの誕生日だもん。
喜んで欲しかったからいいの!」

「まぢ…ありがと。」

「えへへ。早く開けてみて?」

「おぅ…。」


ちょっぴりハニカミながら
プレゼントを開けるたくやが
愛しくてなんだか切なくなった。



「あっ…、超オシャレ!」

「可愛いでしょ?

「こう言うの欲しかった!」

「よかったぁ!」


喜ぶたくやの笑顔を目に焼き付けた。


「ん…?これ?」

「あ、時間あったから書いてみたの。
よかったら読んで?」

「おぅ。ありがと!」



ゆっくり手紙の封を開ける
たくやの指先を目で追って
照れのような緊張のような
不思議な感情を誤魔化した。