「は〜るか!おはよん!」
「えっあ…おはよ?」
「昨日楽しかったね!?」
「うっうん…。かな、なしたの?」
「ん?なにが?」
「いや、今日テンション高いから。」
「たまにはね!」
本当はよく分からない
心のもやもやを
消そうとしているだけ。
空元気ってやつかな。
「まぁ元気ないより、
元気な方が嬉しいけどさ!」
「でしょ!」
「「かな!はるか!おはよ!」」
綺麗にハモる男子の声。
「あっひろと!ゆうた!」
「おはよー!」
「あれ?今日のかなは元気だな?」
「テンション高いときと、
低いときの差やばくねぇ?」
「あっそうかも!」
朝から賑わう教室。
この三人といると自然と
楽しくなれるのは気のせいなのかな。
なんか家のことなんて
どうでも良くなるくらい、
この空間は温もりに満ちていた。
やっと小さな居場所を見つけられた…。
そんな気がしていた。

