冥界のエトランゼ



「ゼウスが人間界をうろついてるらしい。美柚、なるべく俺から離れるな」


真剣な眼差しで見つめる陽向に思わずドキッとしてしまう


「お前は必ず俺が守ってみせる」


胸の奥がきゅんっと高鳴る


「あのさ、今更なんだけど、天界とか冥界とか、わからないんだけど…」


陽向は「あぁ」と小さく声を出した


「説明がまだだったな、ごめん」


それから陽向はゆっくりと話し出した