傘も持たずに電信柱に寄りかかりながらしゃがんでる人影。
「と…東間くん…っ!!」
雨に打たれながらその姿は、ハッとこちらを向いた。
「光梨…!!」
急いでたけど、聞き逃さなかった。
ひ、光梨…!?
今までおい とかお前とかしか呼ばれなかったのに…!
ハッとして駆け寄ってきた東間くんを傘に入れる。
ようやく見えた彼の顔は、安堵したような、でもすごく真剣そうだった。
「光梨…。出てきてくれて、マジでありがと。俺の話…聞いてくれる?」
「うん…でもまずうちへ入ろ?東間くん風邪引くし、うち今誰もいないから。」
すると東間くんは難しい顔になって、仕方ないという風に頷いた。
…そんなにイヤのかなぁ…。
やっぱり、東間くんはあたしのこと嫌いなのかな…。だって、家に入るだけでこんなに嫌な顔するんだもん。

