お姫さまには友達が1人もいなかったのです。
遊びなら 侍女がしてくれましたし、
周りは木ばかりで 友達などいなかったからです。
それからお姫さまはお城に帰って悩みました。
王子さまに好かれるには、友達がいなくてはなりません。
友達がいないなどと知れたら、嫌われてしまうかもしれません。
お姫さまは、王さまであるお父さんに相談しました。
「お父様。わたし、友達が欲しいの。何でも気が合って、とても良い親友が。」
お父さんは困ったような顔をして答えました。
「簡単に親友を作る方法がひとつある。けれど、失敗しないように気をつけなければいけないよ。」