漠然としていると、あの黒ばらの精霊が来て、お姫さまに言いました。
「これでいいだろ?王子さまからあの影を引き離したんだ。」
「何言ってるの⁉ これは…夢⁉ わたしが死ぬなんて‼」
精霊は答えました。
「夢なんかじゃないさ。あんたは自分の影を俺によこす と言った。良く言うだろ?幽霊には影が無いって。影が消えりゃあ実物の命も消える。黒ばらにものを頼むときゃ、自分を見失わないことだ。」
草原の空はどこまでも澄みわたり、
ただお姫さまの墓石がぽつりとあるだけでした。
ーENDー
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