お姫さまは 素直に喜べませんでした。
次の日、いよいよもう1人の自分の結婚式です。
お姫さまも買ったばかりのドレスを着て、相手の住むお城まで行きました。
けれど、何か見たことのある道です。
昔、誰かと通ったような感じです。
しばらくして城が見えたとき、
お姫さまは やっとそのことに気付きました。
あれは、あの美しい王子さまのお城です。
つまり、もう1人の自分は 恋い焦がれていた王子さまと結婚式を挙げるのです。
逃げ出したい状況の中、お姫さまは流れで教会に入りました。
たくさんの参列者たちが、もう1人のわたしと美しい王子さまを一目見ようと入って来ました。