「 結花ちゃん!今日の放課後って空いてる? 」



親友の亜矢ちゃんがスクールバッグを片手に私の席へとやって来る。



「 はい、空いてますよ 」
「 悪いんだけど、買い物付き合ってくれない? 」



彼氏がもうすぐ誕生日なんだよねー、と言葉を続ける。
亜矢ちゃんは私の前の席に座り、



「 お願いします! 」



片目を瞑って両手を合わせた。
もちろん私は断ることなんてせず。



「 付き合いますよ 」



笑顔でそう答える。



「 ありがとう!やっぱこうゆうのは親友の結花ちゃんにしか頼めないんだよね 」



言いつつ亜矢ちゃんが席を立つ。
私もそれを見て立ち上がり、スクールバッグを手に取った。



「 私も頼ってくれて嬉しいです 」



亜矢ちゃんが可愛らしい笑顔でにっこり笑う。
この笑顔、いつみても可愛いです・・・。



「 じゃあ行こー 」



二人で一緒に教室を出て、長い廊下をひたすら歩く。
突き当りまで来たら今度は階段を降りる。
降りたらすぐに、靴箱がある。



「 駅前に良い感じの雑貨屋さん見つけたから、そこ行きたいんだけど 」



靴を取り出しながら亜矢ちゃんが呟く。



「 駅前の雑貨屋さん、この前車で通りかかりました。女の子たちがたくさん入って行ってましたよ 」