お姫様のオオカミ

「だっだって聞こえなかったみたいだったので…。近くで言えたら聞いてもらえるかと」

先生にお願いされていたから。
連れて行くしかなかったから…

「だからって無茶するなよ」

叱られてしまった。
だけどここでくじけるわけにはいかない!

「あっあの」

「なんだよ」

「…なんで学校に来ないんですか?」

1番聞いちゃいけないことだとはわかってる。
けど1番重要な事だから…

「は!?なんであんな狭くて面倒なトコに行かなきゃなんないんだよ」

「そっそれは「これでわかったろ!もう帰ってくれ。そして2度と来るな!」

そう言って彼は川の中に入っていった。
…なんだか、彼の後姿はさみしそうに感じた。