お姫様のオオカミ

夜になった空。
暗くて玲央の顔が見にくくなったが、恥ずかしさから見ることができない。
恋って、こんなにドキドキするんだ…
そんなことを思いながら歩いた。

「なぁ」

「…はっはい」

「俺の見えるところにいてよ」

そう言って私を玲央の隣に引っ張った。
…っ!!

『俺から見えるところにいて?』
前にも同じこと言われた。

「すっすみません…」

「謝り癖、抜けてないのな」

「あっ…」

「まぁいいけど」

「すみません…」

「…フッ。もう何言っても謝りそうだな」

「あっすっあ…」

また謝ってしまいそうだった。
どうしたらいいかわからず、とりあえず自分の口をふさぐ。

「そんなふさがなくても」

そういって笑っていた。
それにつられて私も笑顔になった。