お姫様のオオカミ

何かに包まれたような感覚。
あったかい…

「何してんだよ」

聞き覚えのある声。
感じたことのある温もり。

「なんでこんなところにまで来るんだよ…」

温もりが強くなる。
玲央だ。

「なんで…」

その声は、弱々しくて今にも崩れてしまいそうで…

「あんな最低な事したのに」

「それは…玲央のことが…好き、だからです」

偽りのない言葉。
ずっと伝えたかった言葉。
伝えなければいけなかった言葉。

「玲央が、私の世界を変えてくれたから…だから、私も玲央の世界を変えに来たんです」

先輩からの受け売りだけど、伝わるならそれでもいい。