お姫様のオオカミ

私の家に近い公園に着いた。
ベンチに隣同士で座る。
心臓が落ち着かない。

「桜井の話、聞く準備はできた?」

「…はい」

「まぁ、ほとんど真島が話しちゃったから言う事もそんなにないんだけど」

「はい…」

「3日前、詩音ちゃんと何かあってからだと思うんだけど。監督に提出してたらしいんだ。俺は詩音ちゃん送ってたから詳細はわからないけど」

「あ…」

「詩音ちゃんは何も悪くないから。その日に真島が連絡したみたいなんだけど、連絡取れないみたいで。それが今日まで続いてたからあいつ…」

そうだったんだ…

「まだ退部届は受理してないから大丈夫なんだけど、桜井の奴、学校に自主退学願を提出していたそうだ」

「自主…退学願?」

どっどういうこと!?
学校辞める気なの!?

「それもまだ受理されてないからまだ平気だけど、何もしなければ受理されてしまうだろうね」

「そっそんな…」

「あいつの考え方は0か100かの2つしかない。ダメになった、辞める…みたいな」

そんな感じの事はよくあった。
今思えばそう感じられる部分はたくさんあった。
私、先輩が言うまで気付かなかった。
気付けなかった…