お姫様のオオカミ

少し視線を感じたけど、それ以外にはなかった。
私の考えすぎのようだ。

「しーちゃぁぁん!!!!」

私を呼ぶ声がする。
かなり大きな声で。
振り返ると、私の所へ一直線なゆうちゃんが。

「ゆっゆうちゃん!!」

「おはよぉーしーちゃん!元気になったの?」

「えっあ…ぼちぼち」

「『ぼちぼち』?…それは100%元気ってわけじゃないんだよね」

「たっ多分…」

「100%元気になったらでよかったのにぃー」

「すっすみません…」

「謝ることじゃないよぉ。しーちゃんが、来た理由はなんとなくわかるし」

「ゆうちゃん…」

笑顔で言うゆうちゃんにつられるように笑顔になる。