お姫様のオオカミ

「ちっ違うんです!!これはその、っ…」

なんて言えばいい?
言葉で表現できない。

「今までもこうやって泣いてたんだろ?俺のせいで」

何も言えない。
それは事実だから。

「な?そんな俺に、お前と一緒にいる権利なんてないんだ」

違う。
それは違う!!

「この前のでわかったんだ。詩音が『すみません』って言いながら抱きしめてきた時、俺なんかじゃダメだって。引き留めることも、声を掛けることもできなかった。不覚にもそれでよかったかもなんて思ったりしてさ」

桜井くんの言葉が心にグサグサと刺さっていく。
そんなに深く考えてくれてただなんて…