お姫様のオオカミ

そのまま、屋上へ。

「あっあの…」

勇気を振り絞って声をかける。
ドキドキがさらに加速する。

「髪、なんで戻したの?」

「え?」

そう言って髪の毛に触れる。
触れているのは髪の毛なのに、頬が熱くなった。

「なんで?」

「え、あ…その…」

「それにさ、マネージャーも辞めたみたいだし」

「あ…えっと桜井くん?」

「どうして名前で呼んでくれないの?」

「やっ…それはっ…」

桜井くんからの質問攻め。
なんて言えばいいのかわからず、俯く。

「…それ全部、俺のせいなんだよな」

桜井くんはフェンスに寄りかかった。
その顔は、すごく自信のない感じがした。

「俺が詩音に嫌われるようなことばっかしてたから…」