お姫様のオオカミ

校門を出たところで急に先輩が止まった。
それに気付かずぶつかる。

「すっすみませんっ」

「そんな謝るようなことじゃないよ。それよりも…」

私の腕を引っ張って先輩の隣へ。

「隣で歩きなよ。ね?」

「あっはい…」

先輩はまた歩き始めた。

「せ、先輩っ…」

腕を掴んでいた手は私の掌を掴んでいた。
私が反応したことで、先輩が握る力を少し強めた。
その感触ドキッとした。

「恥ずかしい?」

「え、あ…はい…」

誰かと手を繋ぐことがこんなに恥ずかしいだなんて…
心臓がうるさい。
でも…

桜井くんとのドキドキとは違う。

…っ!!
私ってば、こんな時にまでなんで桜井くんのことを。
最低だ、私。