お姫様のオオカミ

「詩音ちゃん。しつこいようだけど、本当に辞めるんだね?」

「はい。それが最善策だと思いますので」

何度言われても変わらない。
頑固だね、私。

「そっか。じゃあ、もう我慢しなくてもいいよな?」

「が…まん?」

「桜井がいるからって我慢してたけど、詩音ちゃんが諦めるなら、もう我慢しなくてもいいよね」

「キャプテン?」

我慢しなくていいってどういう意味?
首を傾げていると、

「もう、詩音ちゃんのキャプテンじゃないからさ。一豊って呼んでよ」

「…え!?」

何を言うのかと思ったら、キャプテンを名前で呼んでほしいだなんて…
頬が熱を帯びる。
自分でもわかるくらい熱い。