お姫様のオオカミ

ついて行った先はサッカー部の部室。
鍵を開け、中に入る。

「そこ、座って」

「はっはい…」

言われるままに座る。

「詩音ちゃん、本当にいいの?」

「退部届ですか?」

「あぁ」

「本当にいいんです。これでいいんです。桜井くんにはサッカー続けて欲しいですから」

これが本音。…な訳がない。
本当はサッカー部にいたい。
桜井くんの傍にいたい。
けど、桜井くんは私を嫌っている。
このまま授業に出ないのも、サッカー部に来ないことも彼は望んでいないと思うから。
原因が私なら、私が離れればいいから。