お姫様のオオカミ

キャプテンの手が私に伸びる。
触れた部分に驚いた。

「こんな風になっちゃうまで、考えてたんだね」

クマになっている部分に触れた指。
とても優しくて温かい。

クマ…触れた…?

『このクマ、俺のせいでしょ?』

ふと、玲…桜井くんの言葉を思い出した。
そう言えば、こんな風に心配してくれたことがあったっけ。

『…フフッ、冗談だよ。夜更かしでもしてたんでしょ?女の子なんだから、クマなんか作るなよ』

この時、すごくドキドキしてて、冗談って言われてドキドキから解放された。
…なんでこんな時に思い出すの?
そりゃあ、ついさっきまでの恋心を忘れるのは無理だけどさ。
だからって、キャプテンの前で思い出さなくたって…