お姫様のオオカミ

「詩音ちゃん?」

少し驚いた声のキャプテン。
電話してくるなんて思ってもいなかったのだろう。

「あの、今お時間大丈夫ですか?」

「うん、大丈夫。詩音ちゃんこそ大丈夫なの?」

「えっ?」

「体調。あんまり良くないんでしょ?」

「あっ…大丈夫です」

「大丈夫じゃないでしょ。真島が言ってたよ。詩音ちゃんが保健室にいたって」

「あっそれは、いました」

「じゃあ体調悪いんじゃん」

「そっそういうわけじゃないんです。あれは、その、寝不足で…」

「寝不足!?」

先輩の声が裏返った。

「はい…」

「真島の奴、大袈裟に言いやがって…」

「えっ?そうなんですか?」

「熱が出てるとか言ってた」

「…ふふっ。それは大袈裟ですね」