お姫様のオオカミ

「保健室が危険な所だったとは…」

「あっ朱里ちゃん、私は大丈夫ですから」

「詩音ちゃんがそういうなら…いいけど」

朱里ちゃんの怒りは収まったようだ。

「あっ詩音ちゃん、体調はどう?寝れた?変なことされてない?」

たくさん心配してくれる朱里ちゃん。

「体調はバッチリ大丈夫です。睡魔の限界を迎えてばったりと寝たので大丈夫だと思います。多分…」

「多分?」

「あっいえ、何でもないです」

玲央に会っただなんて言えない。
言えるはずなかった。
言えば、すごく心配してくれると思う。
もしかしたら、玲央のところに行ってしまうかもしれない。
でも、これは私の問題だから。
私自身で解決しなければいけないことだから…

「そう。ゆうちゃん、お昼食べないで待てるかしら?」

「そうですね…空腹に耐えきれますかね?」

「無理そう」

「ですね」

「早く戻ってあげないとね」

「はいっ」

教室で待っているゆうちゃんに会う為に速足で歩いた。