お姫様のオオカミ

「じゃあいくよ?…目を閉じて、誰かを思い浮かべて」

誰かを思い浮かべる…
自然と出てきたのはやはり玲央だった。

「思い浮かべたら頷いて」

私は小さく頷いた。
先生がテストを続ける。

「その人は異性だね?」

「…えっ」

「それくらい顔を見ればわかる。続けるぞ。ふと気づくとその人の事を考えてしまいますか?」

ふと気づくと…考えてる。

「はっはい」

「その人の事で悩んだり、嬉しかったり…一喜一憂しますか?」

今、悩んでる。
嬉しかったり…?
久しぶりに話せた時、すごく嬉しかった。

「はい」

「最後。その人を思い浮かべたり、見たりするとドキドキしますか?」

ドキドキ?
…玲央が至近距離にいたときはドキドキした。
あとは胸が苦しかったりしたような…

「たっ多分します」

「終了。目、開けていいよ」

先生に言われ目を開ける。
たった少し閉じていただけなのに、眩しく感じた。