お姫様のオオカミ

校門前近くまで行くと、人だかりが。
何かあるのだろうか?
人だかりに近づくと…

「あっ、詩音ちゃん」

聞き覚えのある声。
人を掻き分け出てきたのは、キャプテンだった。
この人だかりはキャプテンが作り出したものだったらしい。

「じゃあ行こうか」

「あっはい、でもいいんですか?」

「何が?」

「みなさん…」

視線が痛い。
キャプテンを囲っていたのはキャプテンのファンたち。
いつも練習試合を見に来る女生徒たちだ。

「今日は詩音ちゃんに用があるからね。いいの」

「はっはい…」

「じゃあ行こうか」

「はい」

歩き出したキャプテンの後ろをついて行った。