→無題←


とりあえず、翔の病室に戻ろう。最後のお別れをしないと・・・。

翔の家族が翔との別れを悲しんでいるだろう。


病室に戻るとやはりみんな涙を流している。

何よりも親は子供に先立たれることが人生最大の悲しみだろう。

どんなに泣き叫んでも、どんなに願っても、どんなにつらくても、もう一生戻ってくることはない我が子。

そんな翔のご両親の姿を見ると心が痛む。

なぜなら、私が…私がデートに誘わなかったらそもそもこんなことにはならなかった。すべては私が悪い。何もかも。

そう思っていても、きっと翔のご両親は優しいから『そんなことないよ、そんなに自分を責めないで』と言うだろう。