「桜ちゃん、しっかり!」
心月さんが支えてくれる。
私、これからどうしていけばいいのかな…。
これってもしかして夢?夢であってほしい!!
夢だと信じてほっぺをつねる。
「痛い……、現実なんだ………。」
さらに涙が溢れる。
病室の外にあるソファーで1人にしてもらった。
涙が全くもって止まない。
どこからこんなに水分が出てくるのだろうかというぐらい頬を伝う。
クリスマスの奇跡なんて嘘だ…。
そんなものこの世に存在しない、と思い知った。
「ごめんね…、翔…。私が…私がデートに誘わなければ…こんなことに……。ヒイッ…ヒクッ…。」
さっきの虚しく鳴り響く機械音で翔と一生会えないのだと実感させられる。
