―翔Side

イブだっていうのに桜水に悪いことしたな…。

早く退院してデートをやり直さないと。

「オウェ・・・。」

桜水の前では咲顔にしてたけど実際結構咲顔を作るのはキツかった。

相当、ヤバいのは自分でもわかる。

お昼を用意されても食べる気しない。

見てるだけで気持ち悪くなりそう。

こんなの初めてかも…。

滅多に体調を崩さない俺にとっては地獄のようなもの。

死ぬのかもしれないと思ってしまうほど。

―コンコンコン

返事をして、
入ってきたのは心月だった。

「例のもの持ってきたわよ。本気?」

「あぁ。」

「そっ。はい、これとこれ。多分、桜水ちゃんは知り合いっぽい人と話してるから当分は帰ってこないわ。やるなら、今よ。」

「そうだな。手伝ってくれるよな。」

「しょーがないわねー。今日だけだからね。」

「サンキュー。」

淡々と進む。

―30分後
「よし、全部出来た。あとは、任した。」

「分かったわ。まっ、私がこのことをやらないのが一番いい結果なんだけどね。でも、貴方がその気なら仕方ない…。」

マジで、ごめん。心月。

俺だってこんなこと心月に頼みたくないけど、そーするしかねぇーんだよ。

悪いな。