―正午

翔にはお昼が用意された。

「桜水、お昼食べてこいよ。お腹空いてるだろ。」

「わかった。じゃあ、食堂行ってくるね。13時ごろまでには戻る♬」

言葉に甘え、食堂に向かった。

今日のランチは、唐揚げ定食か魚定食。

ここは、やっぱり唐揚げでしょ!


「あれ!?桜水ちゃんじゃない?」

後ろから誰かに声をかけれた。

振り返るとそこには、苅田 葵(かんだ あおい)先生がいた。

「お久しぶりです!!元気でしたか?」

「うん。」

葵先生とは長い付き合いなんだーっ!

宮路先生繋がりなんですねぇ!

確か、最後に会ったのは…。

5年ぐらい前だったかなー!?

ちょうど、研修医の最後の年だったような気がする。

「どこの科したんですか?」

「小児科にしたのよ。」

葵先生、子供好きだったからやっぱりその科にしたんだ。

お昼を食べながらたくさんのことを話した。

そうしたら、長居してしまった。

時計を見ると、13時30分を少し過ぎていた。

「あっ!すみません。私、戻らないと。」

「うん。分かった。話せて良かったわ。今度、宮路先生とまたお家の方にお邪魔するわね。久々に。」

「はい、お待ちしてます。葵“先生”ならいつでも歓迎しますよ。」

と言ってその場を後にした。