青になり歩き出した翔を見て私も翔の方に歩き始めた。

その瞬間……

―ドーンっ

横断歩道で大きな音がなった。

私は持っていたケータイを思わず落としてまった。


「ウソっ…。」

とっさにケータイを拾い、翔の元へ行った。

そこには血まみれの翔の姿。

「翔!大丈夫?しっかりして!!」

「誰か、救急車を呼んで!!!早く!」

周りにいた人に指示する。

この量の血だとヤバい。

持ってたケータイをカバンにしまい、カバンの中からハンカチを出す。

すごく辛そう。

出血が酷い所にハンカチを当てる。

直接圧迫止血なければならない。

「お願い、少しでも助かって…。」


―ピーポーピーポー

救急車が意外にも早く到着した。

「大丈夫ですかー?」

救急隊員の声が聞こえる。

「河西翔。16歳男性。意識レベル300。脈拍微弱。頭打ってます。また、骨盤骨折の疑いあり。」

救急隊員に報告をする。

若干、不思議そうにしてたかもしれないが…。

ま、これでも医者の娘です。そのくらいの知識はあります。

そんなことより…