ー次の日
「ほら、早く起きなさい。遅刻するわよ。」
学校に行く気がしない。
昨日、病院から帰ってきてから何もやる気が起きない。
「いい加減、起きなさ〜い。」
ーコンコン
「…」
返事をしなかった。
ーガチャっ
「どうしたの?早く起きないと…。」
「行かない。」
素っ気なく答えた。
「そう。今日だけだからね。」
意外と簡単に休むことが出来た。
もっと粘ってくるかと思った。
「明日は、学校に行きなさいよ。」
「…。」
返事をしない私に呆れてお母さんは部屋を出て行った。
*放課後*
ーコンコン
「はい…。」
ーガチャっ
「調子はどう?桜。」
そこに立っていたのは唯だった。
「どうしてここに…。」
「お見舞いに決まってるでしょ!」
心配して来てくれたのはイイけど…正直言って帰ってほしい。
誰にも会いたくない気分だから。
でも、わざわざ学校帰りに寄ってくれたからそんなこと言えない。
「ありがとう…。」
「翔から聞いたよ。捻挫したんだって⁈大丈夫?」
「うん…。でも、2ヶ月もすれば治るって…。」
「2ヶ月もかかるの⁉だから、そんな顔してたんだ…。」
少し話して、唯は帰った。
