カーテンの隙間から覗く日の光で目が覚めたあたし。
あれ!?ここ、あたしの部屋じゃない!?
一瞬戸惑ったが、直ぐに解釈出来た。
きのう、あたしの寂しさが顔に出てたのが原因で葵さんの部屋で、
一緒に寝てしまったんだ。

時計を見ると、早朝5時。隣にはもちろん葵さんが寝ていた。
葵さんは今日は何時に行くのかな?
またきっと、戻ってこれないよね?
でも、葵さんは今、仕事を頑張っているのだから、あたしだって!



スースー寝息を立てながら眠る葵さん。
葵さんの顔をじっと眺めていると、やっぱり綺麗な顔立ちでカッコイイ。

すると、
「ん~・・・・」
やば!?葵さんが起きちゃう!?慌ててベッドから飛び出ると、
ドンっと、尻餅をついてしまった。

「いててて・・・。」
お尻をさすりながら立ち上がろうとすると、
「大丈夫か?」
葵さんの声!あちゃちゃ・・起こしてしまいました・・。

「あっ・・すみません!起こしましたか?」
「いや・・・もう、起きてたし。さっき、俺の顔まじまじ見てたろ?」
ひえ~・・・バレてた。
恥ずかしい・・。
「あ~・・はい・・・。綺麗だな~って・・・ま、そんなことはいいんですって!
それより、まだ、早朝5時ですけど仕事は何時ですか?」

「あ~・・・その事なんだけどよ、昨日の夜中にマネージャーから連絡あって、
今日の仕事が急遽、なくなったらしくて。別の日になったんだよ。」
「そ・・そうなんですか!?ちなみに今日のお仕事って?」

「今日はバラエティーの収録だった。なんか、司会者が急遽これなくなったらしくて、
ほら、バラエティーって司会者いなきゃ始まんねーじゃん。だからだとよ。」

ウソウソ~!!!今日は葵さんずっといるんだ!
なんか、嬉しいな。

「そうなんですか・・・。」
「何~?寂しさなくなった?」
にやりと不敵な笑みを浮かべてあたしの顔を覗き込んでくる葵さん。