「そういうことか。よかったな。乃々華も桃奈ちゃんも。」

乃々華と桃奈ちゃんのこんな報告は俺にとっても、めっちゃ嬉しいんだ。
この、可愛い後輩の夢が叶うチャンスが訪れ、喜んでいる乃々華の顔が
俺は結構好きだ。だから、俺も心から嬉しく感じるよ。

頑張れ！乃々華。

そう感じている俺の心の中を読んだかのように乃々華は、
「は・・はい！あたし、頑張りますから。たくさんの人に笑顔を届けられるように。」

と、大きな笑顔を見せた。

乃々華は笑ってる顔が一番似合っている。

そんな可愛い笑顔さえ持っていれば、女優業だってうまくいくと思うぜ。

「そうこなくっちゃな。」

それでこそ、乃々華だぜ？

そんな頑張って、何事も一生懸命になれる乃々華が羨ましいな。
後輩だけどな。

しばらく、沈黙な時間続いていたが、破ったのは珍しく乃々華だった。
今日の乃々華はちょっとおかしいんじゃねーの？

乃々華は頬を真っ赤に染めながら、こんな言葉を口にした。
「あたし、葵さんをすごく尊敬します。唯一の大切な先輩です。」

久々に会って、こんな言葉を口にした乃々華。
マジ、やばいんだよ。お前にそんなこと言われると、マジ
可愛すぎ。

こんなにドキドキしてる俺は変だ。
俺なんてはっきり言って、芸能界に入るまで何一つ、
恋みたいなものとか経験ねーんだけど。

コイツは後輩だ。
だから、そんなことを考えるはずがない。

でも、俺にとって、乃々華は特別だな。

「お前は俺にとって可愛くて大切な後輩だな。ありがとな。」
そう言うと、乃々華にはにかんで見せた。

ちょっと照れくさかったかもな。
乃々華の頬は赤く染まり、照れてるようだった。
こんな行動も可愛いんだけどな。

すると乃々華は、逃げるように、
「じゃあ、あたしそろそろ行きます。明日もお仕事頑張ってくだ・・・んっ・・。」

俺はつい、乃々華の唇にキスをしてしまった。
可愛すぎてたまらなかったから。

乃々華の顔が寂しそうに見えた。

ずっとずっと会うことができなくて、俺はまた明日仕事が入り、
戻ってこれなくなるかもしれねー。

それを乃々華はきっと知っている。
だから、寂しく感じているのだろうな。