ずっと大好きな君と。

しばらくが経ち、ある日のこと。

コンコン。
あたしたちがちょうどももちゃんのお部屋でおしゃべりをしていたときのこと。

ノックが聞こえた。

「は~い・・・」
そう言ってももちゃんがドアノブに手をかけ扉を開けた。
ガチャ。

そこにいたのはマネージャーの麻里子さんだった。
「こんにちは!!今大丈夫ですか?」
「あっ、はい。どうかしたんですか?」
あたしがそう答えると麻里子さんは真剣な表情であたしたちの前に立った。
「えっとですね・・・社長さんが二人をお呼びでしてね。素晴らしいニュース
だと言ってましたよ。だから、あたしと一緒に社長さんのとこに来てください。」

素晴らしいニュース!?
それは大変だ~!!!!!!

あたしとももちゃんは目を見開きながらびっくりした。

そして軽く私服に着替え、事務所に向かった。
今は、社長室の前。
心の準備をし、ノックをしてから社長室に入った。

「ああ!よく来たね!待ってたよ。ささ、ここに座ってくれたまえ。」
一段と大きな黒いソファーにあたしたちは腰を下ろすと、さっそく、
本題に入っていった。

「君たちを呼んだことには理由があってね~、聞いて喜ぶビッグニュースだ!!」

「ビッグニュース?なんですか?」
ももちゃんがそう問いかける。

「君たち、女優になれるチャンスがあるんだよ!」
「「ホントですか~!?」」

あたしとももちゃんは声を揃えて言った。
だって女優だよ!!女優~!!!!!

「まあまあ、落ち着きたまえ。」
「でも、なんであたしたちが女優になれるんですか?あたしたちなんてまだ、
モデルですよ。専属になったばっかなのに、女優のスカウトなんて・・・。」

「いや~、私たちの事務所、スターネオンと交流深い、もうひとつの
芸能事務所があってね・・・そこの社長と私は昔からの友人でね。
そこの社長「武藤俊司」さんが君たちの専属してる雑誌を偶然見つけたらしく、
気に入ってしまったようで、私のところにスカウトしに来たんだよ。
つい、最近のことなんだが・・。君たち、やってみてはどうかね?」

「あ・・あたしたちがですか?!えっ、じゃあ、スターネオン事務所さんからそっちの
事務所さんのところに移転しなければならないんですか?」

あたしはなぜか、嬉しいはずなのに喜べなかった。
だって、スターネオンをやめなければならないんじゃないかって心配だったから。
でも、どうしてなんだろう。どうして、こんなにもスターネオンを離れるのが
辛く感じてしまうんだろう。移動しても何の問題もないはずなのに。

まだ、移動するとは限らない。だから、聞いてみたんだ。