「はーい!あっ、ママか。」
「ママかって何よ!ご飯できてるけど!あっ!ところで結果は!」
「結果って・・・ああ、ランクのこと!?びっくりだよ!
Aランクだった!!びっくりじゃない??あたしがこんな・・」

ギュウ・・・

「ママ??」
「よかったじゃない。一歩進んだね。これでオーディションが通れば
本当に芸能界入りじゃない。ママは嬉しいよ??」
「ママ・・・うん!!ありがとう。あたし、頑張るから。」
「うふふ・・こんな緊張ってののちゃんは高校受験以来かしらね??」
「あはは!!そうだね。」

あたし、頑張るよ。
頑張って芸能界に入るからね。

夢、絶対諦めないから。

そしてあたしはお風呂と夕食を済ませ寝た。

ここ何日かの学校生活は充実した生活でした!
ももちゃんと笑い合ったりね。

そして・・・・・運命のオーディション当日。

「ののちゃん!!今日は何の日か分かってんでしょ!!
早くしなさい!桃奈ちゃんもう来てるわよ!!ママは
あとで見に行くからね!頑張んなさいよ!!」

「うん!!今行く!!」
ダダダダ!!

「じゃあ、行ってくるね!!」
「ん・・頑張って!」

あたしのオーディションのことはパパももちろん知っていた。
ママがあたしのためにパパを説得してくれたんだ。
そしたら、パパも応援してくれるようになってね・・・。
全部ママのおかげなんだ。

今日は久々にパパも仕事が休み。
あたしのオーディションを見に行くと言ってくれた。

「行ってきま~す!!」

「のの!!遅いじゃない!!バス、乗り遅れるじゃん!!」
あたしが出てきた時にはちょうどバスが来ていた。

オーディション会場は都会に出たところで、あたしたちが住んでるような
小さな街ではないの。

だから、バス移動。
 
あたしとももちゃんはバスに乗り込み、身だしなみをチェック。
ももちゃんはいつもとは違うコーデだった。

いつもPOPな服を着ているももちゃんだけど今日は清楚だった。
あたしはいつものスタイルを少し変えてみただけなんだけど・・・
変かな??

乗り込んでから30分。
目的地の会場の前でバスが止まった。

あたしたちは急いで降り、受付を済ませて会場入り。
そこで渡されたオーディションナンバー・・・。
あたしのオーディションナンバーは「NO、1088」

この番号を見ると思うことは、たくさんの人たちがオーディションに受けるということ。
その何万人の中から選ばれる運命の人がモデルになれるってこと。

幅広いモデル達が並ぶということを考えると一気に緊張感が増してくる。

ももちゃんの番号は「NO、1772」
あたしと全然遠いけどこの番号さえ審査員に呼ばれれば、正式に
芸能界入りだ。